2006年 10月 18日
ドキュメント72時間 |
昨夜、TVでNHKの「ドキュメント72時間」を見た。昨夜のテーマは東京駅の長距離バスの発着所だ。
日本各地から到着するバスから降りてくる乗客たち。
東京に仕事で来たり、遊びに来たり、これからまたどこかへ行く途中だったりの老若男女。外国人もいる。
大抵の人が長距離バスを利用する理由を、バスの料金が他の交通機関より格段に安いからだという。また、深夜東京駅を出発するバスには、目的地へ早朝到着するので早く仕事を始められるからという仕事熱心な人や、最終の新幹線に乗り遅れたビジネスマンたちも乗っている。
奈良から来たバスに乗っていた車椅子の青年の介助をしていた若い女性はその青年の恋人だ。二人で東京ディズニーランドでデートするためにやってきたと言う。二人とも奈良の福祉施設で働いていて知り合ったそうだ。見ているこちらまでさわやかな気持ちになる可愛いカップルだ。
大阪から到着したバスに乗っていたのは80歳代の老夫婦だ。白いあご髭を長く垂らした仙人のような風貌の夫は「家内が長距離バスに乗ってみたいというので初めて乗ってみた」と言う。上品でにこやかな妻は背中が少し曲がっていて、最近パーキンソン病と認定されたらしい。「だんだん身体が動かなくなるだろうから、今のうちにやりたい事をさせてやろうと思って。好奇心が旺盛だからね」と夫は妻をいたわりつつ言うのだ。そして長いバスの旅で疲れた妻をお風呂に入れてやりたいと、東京駅にあると聞いていた銭湯をたずねて廻る。掃除をしている人が「そこにサウナがある」と教えてくれる。夫は「そこは、家内のような女性も入れるの?お化粧したり、そういうことはできるの?」とたずねるが、女性は入れないということだった。駅員が、東京駅にあった銭湯はもうないが新橋駅にならある、と教えてくれる。老夫婦はそれを聞いて新橋まで行くことにする。「浅草へ行きたいと思っていたから、ちょうどよかった。新橋から行けるからね」と夫は言って、妻とともに電車の改札口の方へ向かう。
なんて美しい老夫婦なのだろう、と感動を覚える。夫は元特攻隊員だったらしい。戦後、台湾から引き上げて来た妻と知り合って結婚したそうだ。
この老夫婦の何気ない仕草を見ていると、今でもお互いに恋愛感情を持っているように感じられるのだ。こういう風に見える老夫婦ってほんとうに稀有だ。
奈良から来た車椅子のカップルが、50年後にこんな風な老夫婦になっていればいいなと思う。これから先、いろいろと困難な現実に立ち向かわなければならないだろうから特に。
日本各地から到着するバスから降りてくる乗客たち。
東京に仕事で来たり、遊びに来たり、これからまたどこかへ行く途中だったりの老若男女。外国人もいる。
大抵の人が長距離バスを利用する理由を、バスの料金が他の交通機関より格段に安いからだという。また、深夜東京駅を出発するバスには、目的地へ早朝到着するので早く仕事を始められるからという仕事熱心な人や、最終の新幹線に乗り遅れたビジネスマンたちも乗っている。
奈良から来たバスに乗っていた車椅子の青年の介助をしていた若い女性はその青年の恋人だ。二人で東京ディズニーランドでデートするためにやってきたと言う。二人とも奈良の福祉施設で働いていて知り合ったそうだ。見ているこちらまでさわやかな気持ちになる可愛いカップルだ。
大阪から到着したバスに乗っていたのは80歳代の老夫婦だ。白いあご髭を長く垂らした仙人のような風貌の夫は「家内が長距離バスに乗ってみたいというので初めて乗ってみた」と言う。上品でにこやかな妻は背中が少し曲がっていて、最近パーキンソン病と認定されたらしい。「だんだん身体が動かなくなるだろうから、今のうちにやりたい事をさせてやろうと思って。好奇心が旺盛だからね」と夫は妻をいたわりつつ言うのだ。そして長いバスの旅で疲れた妻をお風呂に入れてやりたいと、東京駅にあると聞いていた銭湯をたずねて廻る。掃除をしている人が「そこにサウナがある」と教えてくれる。夫は「そこは、家内のような女性も入れるの?お化粧したり、そういうことはできるの?」とたずねるが、女性は入れないということだった。駅員が、東京駅にあった銭湯はもうないが新橋駅にならある、と教えてくれる。老夫婦はそれを聞いて新橋まで行くことにする。「浅草へ行きたいと思っていたから、ちょうどよかった。新橋から行けるからね」と夫は言って、妻とともに電車の改札口の方へ向かう。
なんて美しい老夫婦なのだろう、と感動を覚える。夫は元特攻隊員だったらしい。戦後、台湾から引き上げて来た妻と知り合って結婚したそうだ。
この老夫婦の何気ない仕草を見ていると、今でもお互いに恋愛感情を持っているように感じられるのだ。こういう風に見える老夫婦ってほんとうに稀有だ。
奈良から来た車椅子のカップルが、50年後にこんな風な老夫婦になっていればいいなと思う。これから先、いろいろと困難な現実に立ち向かわなければならないだろうから特に。
by min_y
| 2006-10-18 13:49
| 雑感
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