2007年 03月 05日
古い夢の記憶 13 |
(昔の夢日記より)
どこかわからないが、南の海に浮かぶ島国の首都にいる。
ここは古くからある大きな街で、かつてはイギリスの植民地だったらしい。植民地時代からの古い西洋建築が美しい街並をつくっている。
私の仲間のうちの誰かが、ここはシンガポールだと言っている。そうだ、ここは未来のシンガポールだ。私たちはタイムマシンでここに辿り着いたのだった。
未来とはいっても、人々の意識も服装も街の佇まいもそれほど進歩したという感はなく、ここが過去だといわれればそうなのかと思ってしまいそうな所だ。
しかし、シンガポールがかつてそうだったことは一度もなく、やはりここは未来なのだろう。あるいはまったく異質の次元空間にあるシンガポール。
古代ローマ時代の円形競技場の遺跡のような建築物と、その周囲をかこむ椰子の並木道がある。
私たちは椰子の木のてっぺんの葉陰に隠れて、人々の様子をうかがっている。
そんな高い所に人間がいるなんて誰も気づかない。
この次元空間ではなぜか、私たち、空を飛べるのだ。
その街にある、没落した貴族の館(といっても鉄筋コンクリート造のモダン建築でこの未来の都市ではそれも古いものらしい)を見つけて忍び込む。
この館には孤独でエキセントリックな美意識を持つ青年貴族が住んでいて、彼の唯一の楽しみはガラスの工芸品を蒐集することらしい。そしてそれらを美術館のようにりっぱなコレクションルームに並べている。
私たちは、そのコレクションルームの天井近くに隠れひそんでいたところを青年貴族に見つかってしまう。(どうして彼が私たちに気づいたのか不明だ。この世界の人たちには私たちの姿が見えないようなのに。おそらく彼はこの世界の一般の人々とは少しちがう波長を持っているのだろう。)
彼は私たちを捕らえるよう使用人の大男たち2人に命じる。大男たちはガラス製の鎖を投げ縄のようにして私たちを捕らえようとする。
私たちはその天井の高い館の中をツバメのように飛び回り、ガラスの鎖から逃れようとする。私たちをとらえそこなったガラスの鎖はコレクションにぶつかり、その度に大きな音を立ててガラスが大理石の床に砕け散る。
しかしやがて私の連れが投げ縄に捕らえられてしまう。
私は彼を見捨てて逃げるしかない。私たちが使命をまっとうするには1人ぐらいの犠牲はやむを得ないのだ。
元の世界に戻るための道具が揃ったという連絡が入る。あとはチャンスを待つだけだ。しかしそれまでに捕まってはならないし、確実に戻れるかどうかもわからない。
邪魔されずにタイムマシンを使用できるよう、誰もいない休園日の遊園地へ集まることになる。
「魔法の国のお城」の屋上にタイムマシンは用意されている。
外階段でそこへ登っていく途中、私は上昇しているのか下降しているのかわからなくなってきている。上下左右の平衡感覚がなくなってきている。タイムマシンに乗るためにはそうなることが必要なのだ。
屋上に到着すると、50センチほどの高さのところで宙に浮いた金属の板がある。魔法の絨毯のようなこの金属板がタイムマシンだ。
それに私たちは乗り込む。いよいよ現在に戻れるのだ。
白いあご髭をたくわえた「博士」が金属板についているレバーを引いた。
どこかわからないが、南の海に浮かぶ島国の首都にいる。
ここは古くからある大きな街で、かつてはイギリスの植民地だったらしい。植民地時代からの古い西洋建築が美しい街並をつくっている。
私の仲間のうちの誰かが、ここはシンガポールだと言っている。そうだ、ここは未来のシンガポールだ。私たちはタイムマシンでここに辿り着いたのだった。
未来とはいっても、人々の意識も服装も街の佇まいもそれほど進歩したという感はなく、ここが過去だといわれればそうなのかと思ってしまいそうな所だ。
しかし、シンガポールがかつてそうだったことは一度もなく、やはりここは未来なのだろう。あるいはまったく異質の次元空間にあるシンガポール。
古代ローマ時代の円形競技場の遺跡のような建築物と、その周囲をかこむ椰子の並木道がある。
私たちは椰子の木のてっぺんの葉陰に隠れて、人々の様子をうかがっている。
そんな高い所に人間がいるなんて誰も気づかない。
この次元空間ではなぜか、私たち、空を飛べるのだ。
その街にある、没落した貴族の館(といっても鉄筋コンクリート造のモダン建築でこの未来の都市ではそれも古いものらしい)を見つけて忍び込む。
この館には孤独でエキセントリックな美意識を持つ青年貴族が住んでいて、彼の唯一の楽しみはガラスの工芸品を蒐集することらしい。そしてそれらを美術館のようにりっぱなコレクションルームに並べている。
私たちは、そのコレクションルームの天井近くに隠れひそんでいたところを青年貴族に見つかってしまう。(どうして彼が私たちに気づいたのか不明だ。この世界の人たちには私たちの姿が見えないようなのに。おそらく彼はこの世界の一般の人々とは少しちがう波長を持っているのだろう。)
彼は私たちを捕らえるよう使用人の大男たち2人に命じる。大男たちはガラス製の鎖を投げ縄のようにして私たちを捕らえようとする。
私たちはその天井の高い館の中をツバメのように飛び回り、ガラスの鎖から逃れようとする。私たちをとらえそこなったガラスの鎖はコレクションにぶつかり、その度に大きな音を立ててガラスが大理石の床に砕け散る。
しかしやがて私の連れが投げ縄に捕らえられてしまう。
私は彼を見捨てて逃げるしかない。私たちが使命をまっとうするには1人ぐらいの犠牲はやむを得ないのだ。
元の世界に戻るための道具が揃ったという連絡が入る。あとはチャンスを待つだけだ。しかしそれまでに捕まってはならないし、確実に戻れるかどうかもわからない。
邪魔されずにタイムマシンを使用できるよう、誰もいない休園日の遊園地へ集まることになる。
「魔法の国のお城」の屋上にタイムマシンは用意されている。
外階段でそこへ登っていく途中、私は上昇しているのか下降しているのかわからなくなってきている。上下左右の平衡感覚がなくなってきている。タイムマシンに乗るためにはそうなることが必要なのだ。
屋上に到着すると、50センチほどの高さのところで宙に浮いた金属の板がある。魔法の絨毯のようなこの金属板がタイムマシンだ。
それに私たちは乗り込む。いよいよ現在に戻れるのだ。
白いあご髭をたくわえた「博士」が金属板についているレバーを引いた。
by min_y
| 2007-03-05 23:46
| 古い夢の記憶
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Comments(5)
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by
barten3
at 2007-03-06 05:31
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夢の記憶、毎回楽しく読ませていただいてます。
今回のはまた一段とドラマ性がありますね。
続きが読みたくなります。
今回のはまた一段とドラマ性がありますね。
続きが読みたくなります。
0
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by
Ciruela*
at 2007-03-06 08:56
x
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min_y at 2007-03-06 20:56
barten3さん、
Ciruela*さん、
どうもありがとうございます!
基本的に、私の夢など他の方にとっては退屈なものだろうと思っていますから、そのようにおっしゃってくださるのはとっても嬉しいです!
Ciruela*さん、
どうもありがとうございます!
基本的に、私の夢など他の方にとっては退屈なものだろうと思っていますから、そのようにおっしゃってくださるのはとっても嬉しいです!
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HALさん
at 2007-03-06 21:06
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タイムマシーン@金属板
ドラえもんを頭に浮かべた私は・・・いけない人でしょうか?(笑)
没落した貴族の館は、「ゲド戦記」 になってしまうし、
壊れるガラスは、「ラピュタ」 のシータのイメージで・・・・・
私・・・大丈夫でしょうか?(爆)
ドラえもんを頭に浮かべた私は・・・いけない人でしょうか?(笑)
没落した貴族の館は、「ゲド戦記」 になってしまうし、
壊れるガラスは、「ラピュタ」 のシータのイメージで・・・・・
私・・・大丈夫でしょうか?(爆)
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by
min_y at 2007-03-06 23:43
HALさん、ドラえもんのタイムマシーンも金属板だったの?この夢を見た頃もドラえもんはすでにあったからどこかでインプットされてたかもね。
「ゲド戦記」は読んでないし「ラピュタ」はまだなかったけど、繋がるものがきっとあると思います。
われわれ人間のイメージするもの、夢や神話に登場するものは全世界で共通するものがあるらしいですし。
HALさんと私も無意識の底の方でつながっているかもね。
「ゲド戦記」は読んでないし「ラピュタ」はまだなかったけど、繋がるものがきっとあると思います。
われわれ人間のイメージするもの、夢や神話に登場するものは全世界で共通するものがあるらしいですし。
HALさんと私も無意識の底の方でつながっているかもね。