2008年 02月 08日
新しい夢の記憶 58 |
親しくしている仕事の後輩Rちゃんと、駅へ向かって歩いている。
途中、男の子が私たちの前をうろちょろしている。
小汚い身なりをしていて、どうやら浮浪児であるらしい。
私たちに何かしてほしい様子だが、近寄ろうとするとすぐに隠れてしまう。
おなかを空かせているのかもしれない。
Rちゃんと一緒に上手く誘導して、その子を私が住んでいるアパートのそばまで連れてくる。
アパートはウィーン市街にあるような洒落た並木道に面した石造りの建物だ。
男の子は道路の向こう側に設置してあるステンレス製のゴミ箱の陰に隠れている。
私は、男の子に食べさせようと、野菜の沢山入った味噌汁のお椀をアパートの部屋から持ってきて、Rちゃんに渡す。
ゴミ箱の陰を見ると、真っ黒な中型の雑種犬が怯えてふるえながらじっとしている。
男の子だと思っていたのはこの犬だった。
犬に塩分の強い味噌汁など食べさせるわけにいかない。他の食べ物をさがして来なければ。
味噌汁をスプーンですくうようにして、どんな具が入っているのか見ていたRちゃんが、
「すごい、渦が入ってましたよ」と言う。
「渦って?」
なんのことかわからずに尋ねる。
Rちゃんが言うには、味噌汁の具を掻きわけると、小さな味噌汁の渦があったらしい。
自然現象で起きる渦が生きたままお椀の中に入ってきてまだ活動を続けている。
「それって鳴門の渦潮の小型版みたいなものなの?」
「っていうか、ごく小さな渦がお椀の中を動き回ってるんです。ほら」
と言われても、それらしきものは、私には入れた覚えのない蒲鉾のなるとが一切れ見えるだけだ。
Rちゃんはそれを指差して言う。
「大きさはちょうどこれくらいでした」
私は考える。
「渦」というものは自然のエネルギーで、小さなつむじ風のように動き回っている。
今はたまたま、このお椀の中に閉じ込められているけど、
きっかけがあればすぐに、また別のところへ移動していくのだ、と。
途中、男の子が私たちの前をうろちょろしている。
小汚い身なりをしていて、どうやら浮浪児であるらしい。
私たちに何かしてほしい様子だが、近寄ろうとするとすぐに隠れてしまう。
おなかを空かせているのかもしれない。
Rちゃんと一緒に上手く誘導して、その子を私が住んでいるアパートのそばまで連れてくる。
アパートはウィーン市街にあるような洒落た並木道に面した石造りの建物だ。
男の子は道路の向こう側に設置してあるステンレス製のゴミ箱の陰に隠れている。
私は、男の子に食べさせようと、野菜の沢山入った味噌汁のお椀をアパートの部屋から持ってきて、Rちゃんに渡す。
ゴミ箱の陰を見ると、真っ黒な中型の雑種犬が怯えてふるえながらじっとしている。
男の子だと思っていたのはこの犬だった。
犬に塩分の強い味噌汁など食べさせるわけにいかない。他の食べ物をさがして来なければ。
味噌汁をスプーンですくうようにして、どんな具が入っているのか見ていたRちゃんが、
「すごい、渦が入ってましたよ」と言う。
「渦って?」
なんのことかわからずに尋ねる。
Rちゃんが言うには、味噌汁の具を掻きわけると、小さな味噌汁の渦があったらしい。
自然現象で起きる渦が生きたままお椀の中に入ってきてまだ活動を続けている。
「それって鳴門の渦潮の小型版みたいなものなの?」
「っていうか、ごく小さな渦がお椀の中を動き回ってるんです。ほら」
と言われても、それらしきものは、私には入れた覚えのない蒲鉾のなるとが一切れ見えるだけだ。
Rちゃんはそれを指差して言う。
「大きさはちょうどこれくらいでした」
私は考える。
「渦」というものは自然のエネルギーで、小さなつむじ風のように動き回っている。
今はたまたま、このお椀の中に閉じ込められているけど、
きっかけがあればすぐに、また別のところへ移動していくのだ、と。
by min_y
| 2008-02-08 21:03
| 新しい夢の記憶
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