2015年 07月 24日
新しい夢の記憶 141 |
東京ではない、どこか古い町のライブハウスらしい。ドアを開けて入ると暗い店内は大勢の客でごった返している。足元にいたラスクのリードがはずれ、人々の間に紛れ込んでしまった。名前を呼ぶが戻ってこない。戻りたいと思っているのに人混みに阻まれて戻れないのかもしれない。奥のドアを誰かが開けたらしく白い外の光が数秒間見える。ラスクがそのドアから外に出てしまっていないか少し心配だ。ライブが終わり店の中がやや空いてきた。ライブハウスだと思っていたが駅に併設されたカフェレストランだったようだ。相変わらずラスクの姿は見当たらず、名前を呼んでも戻ってこない。どこに行ったのだろう。やはりさっき誰かがドアを開けた時、出てしまったのだろうか。そのドアの外は隣駅のはずだが、私が入った方のドアから出て歩いてもすぐだ。店の中を通るよりたぶん早く辿り着くと考え、すぐに外に出て走る。隣駅だと思っていた所は立ち並んだビルに囲まれた路地裏のような場所だ。路地から4、5段、広い階段を下がったところにビルの通用口であるスチール製のドアがあり、それがさっき店の奥に見えたドアのはずだ。その階段になぜか私の母がいて、若者たちと楽しそうにしゃべっている。ラスクのことを尋ねると外には出ていないらしい。スチールのドアを開けると中はさきほどのカフェレストランではなく、駅の構内の通路になっている。立ち食いではないが自動販売機でチケットを買う蕎麦屋があり、テーブルの下に少し怯えた様子のラスクを見つける。駆け寄って抱きしめる。「ラスク、心配したのよ。不安だった? もう大丈夫、ずっと一緒だからね」ラスクを抱き上げて通路を抜けて元の駅に戻る。いつもは抱かれるのを嫌がるラスクだが、大人しく抱かれている。ラスクは13kg近い重さがあるがずっと抱いていても全然平気だ。抱くとラスクの顔が私の顔の近くにあるので嬉しい。時々頭を撫でてやる。ここではラスクを電車に乗せることもできるし、レストランでもどこでも連れて行くことができる。背景でチェロ用に編曲されたラフマニノフのヴォカリーズがずっと流れている。
by min_y
| 2015-07-24 11:31
| 新しい夢の記憶